一塁へのヘッスラは無駄じゃなかったとの研究結果
高校野球で見られる一塁へのヘッドスライディング。「駆け抜けたほうが速いし、怪我をするリスクもあるので無駄なプレー」というのが定説でしたが、これを覆す究発表がありました。
実験によると、ヘッスラのほうが速いことが判明したとか。
どうゆうことなんでしょうか?
立命館大の研究結果によると一塁へはヘッスラのほうが速い
研究を行ったのは立命館大学の岡本直輝教授ら。
立命大野球部員を対象にした実験で、一塁へはヘッドスライディングする方が駆け抜けるよりも速いことが判明したそうです。
- 実験した部員数は15人
- 1人3回行って、平均値を比較
- ヘッドスライディングの方が速かった選手が12人
どのぐらい速かったのかというと、30〜40センチの差とのこと。
それだけの差があれば、アウトがセーフになりますよね。
ただ、実験の結果、逆の結論になっているものもあります。
ESPNの研究ではヘッスラのほうが遅い
アメリカの大手スポーツメディア(ESPN)の研究では、一塁へはヘッドスライディングをするよりも駆け抜けたほうが速いと結論付けられています。
コチラの実験では、その差は距離にしてボール一個分。
わずかですが、大リーグなどでは一個分の違いで勝敗を左右することもありますよね。
一塁へのヘッスラのメリットとデメリットを整理
一塁へのヘッドスライディングの是非はスピード以外でも論点があります。
整理してみましょう。
一塁へのヘッスラのメリット
- 駆け抜けるより速い?
- チームを鼓舞することができる
- 送球がそれたときのタッチをかいくぐれる
一塁へのヘッスラのデメリット
- 駆け抜けるより遅い?
- ケガにつながりやすい
- あきらめムードがベンチに広がる
メリットとして取りあがられることが多いのが精神論的なものですよね。
ヘッドスライディングを見てチームの士気が上がり、そこから大逆転というケースもあります。
ただ、これには逆もあります。
ヘッドスライディングをすることで、ベンチに負けムードが漂うというもの。
確かに高校野球では、負けそうなチームがやる印象がありますよね。
一塁へのヘッドスライディングって。
プロ野球では一塁へのヘッスラから球場の雰囲気が変わって9回2死から逆転につながった例もあります(2016年8月25日の巨人対広島など)。
同じプレーでもベンチや球場がどう受け止めるか?
それによってプレー自体の評価が変わってくるということです。
速いか遅いかだけでは図れないものが一塁へのヘッスラにはあるのではないでしょうか。