捕手以外でも読んでおきたい「野村ノート」
選手としては三冠王を獲得し、南海では選手兼監督としてプレー。引退後はヤクルト、阪神、楽天で監督を務めた野村克也氏の野球に対する考えがまとめられているのが野村ノートです。
この本が書かれたのは2005年。
楽天の監督に就任する直前です。
「捕手目線での配給の話が中心で、キャッチャーなら読んでおきたい一冊」と思ってしまうのはもったいない一冊。バッターとしての考え方のヒントも詰まっています。
考える野球をする第一歩として読んでおくことをオススメします。
精神論と技術論をバランスよく学べる
野村元監督は、「野球選手である前に、一人の社会人であれ」といったことを言っています。野球の技術面を知りたい人にとっては、まどろっこしく感じるかもしれません。
ただ、技術論だけでは頂点に立てません。
そもそも、技術論と精神論を分けてしまうことがナンセンス。
なぜ、年に一回あるかないかのトリックプレーを練習するのか?
その意図、効果についての解説が記されていますが、これがなるほどと思える内容。
「考える野球とは何か」が分かります。
打者の4つのタイプと3つのテーマ
抽象的な話だけではなく、具体的な話が多いのもこの本の特徴。
例えば、打者が持つ3つのテーマ。
- 変化球への対応の仕方
- 内角への苦手意識の克服
- 特殊球への対応策
この3つをもとに、打者を4つのタイプ(A型、B型、C型、D型)に分けています。
イチローや松井などが例として挙げられているので、読み物としても面白いです。
また、イチローが打席の中で注意しているワンポイントが何かも紹介されていたりして、バッティングを上達させたいと思っている人にとって役立つ情報も掲載されています。
野球を通して人として成長するには
高校野球をやっている人が全員プロ野球選手になるわけではありません。あたり前ですよね。
大学、社会人と進むにつれ、野球から離れていく人もいると思います。
野球で学んだことを人生に活かす。
そのためには、漠然と野球をしていても仕方ありません。
「考えて野球をする」
ただ、何をどう考えたらいいのか分からない人も多いのではないでしょうか?
その手助けとなってくれるのが「野村ノート」です。
興味のある章だけでもいいので、現役で野球をしているうちに読むことをオススメします。
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